無形文化財にも指定されており、人気の高い結城紬ですが、リサイクル着物として買取に出すといくらの値段がつくのか、またどうしたら買取金額がアップするのか、実際の査定士がどこを見て買取価格をつけるのかお伝えいたします!
結城紬の買取価格は?
~ 100,000円
結城紬は人気が高いため、高く買取りとなる可能性の高いです。
最近では女性だけでなく男性からも人気となりつつあるお着物です。そのため男性着物も活発に買取しています。
結城紬を特徴で見分ける
織りの特徴
結城紬は、ほっこりとした温かみと味わいの生地が特徴です。結城紬の糸は人の手で丁寧に紡がれており、紡いだ糸には絶妙な変化があります。そのため、織るとほっこりとした温かみのある反物が出来上がります。派手さはありませんが、品があり、趣を感じられる着物です。
柄の特徴
織りで亀甲模様や絣柄で表現されたものが多く流通しており「結城紬」らしさを一番感じられます。その他にもぼかしの表現や、無地が多く存在します。
結城紬を証紙で見分ける
結城紬には証紙があります。これらの証紙は、本物か偽物かの判断材料の一つになるだけでなく、その着物の価値を証明するため重要な役割を持っています。
証紙とは?
着物の織元、製作者、品質、素材、染めなどの情報を示すラベルや印のことを指します。これによって、着物の品質や製造者の信頼性が確認され、着物の価値や評価が高まります。証紙には様々なデザインや形式があり、特に高級な着物や格式のある場で着用されるものには、その証紙が重要な役割を果たします。
「結」マークのついた結城紬の証紙
こちらの結城紬の証紙は、着物買取では「一番価値が高い結城紬の証紙である」と評価しています。その理由は、この証紙を得るためには厳しい項目をクリアしなければならないからです。
- 「茨城県本場結城紬織物協同組合」と「栃木県本場結城紬織物協同組合」に加盟していること。
- 本場結城紬検査協同組合にて、幅、長さ、打ち込み本数、模様ずれなど、16項目にも及ぶ厳しい検査検査に合格すること。
- 産地問屋に納めること。
発行元は、本場結城紬卸商協同組合で、一般的に言われている「本場結城紬」と呼ばれるものがこちらになります。
重要無形文化財の基準を満たした結城紬に、こちら以外の証紙がつくことはありません。
「紬」マークのついた結城紬の証紙
こちらの結城紬の証紙は、厳格な結城紬の手法ではなく、手つむぎ糸ではない糸を使うなどして手頃な価格帯で流通させた結城紬のことを指します。
これらは、本場結城紬ではなく、いしげ結城紬として大別されていて、茨城県結城郡石下町を中心とする鬼怒川沿いの地域で生産されています。
証紙を見れば本場結城紬といしげ結城紬とはっきりとしますが、真綿の風合いに違いはなく、その道の人が見ても判断は難しいくらいと聞きます。
そのため、証紙がなければ判断をするのが非常に困難なため、証紙の有無は査定に影響いたします。
夏結城紬の証紙
非常に希少ではありますが、結城紬には夏用も存在いたします。夏結城紬には下記のような証紙が見られます。夏物は貴重なため、状態がよければ高く買取されることが多いです。
結城紬を高く売る方法
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そもそも、結城紬とは
結城紬とは日本三大紬の一つで、大島紬に並ぶ高級織物とされています。絹織物の中では唯一ユネスコ無形文化遺産に指定されている着物です。 本場結城紬は、真綿から人の手で糸を紡ぐことから、時間と手間と高度な技術が必要とされます。
産地
茨城県小山市、栃木県結城市で作られており、国の需要無形文化財でもあります。
歴史
結城紬の起源は今から2000年も前と言われています。
奈良時代、美濃から茨城へ移住した職人が作った「長幡部絁(あしぎぬ)」という織物が始まりでした。その後室町時代には室町幕府への献上品として結城家が納めはじめます。後鎌倉時代には常陸紬と呼ばれるようになりますが、江戸時代には結城の家の名からとって現代の呼称でもある結城紬と呼ばれるようになりました。
紬は普段使いができる着物として、ちょっとしたお出かけ、お茶会やお食事会といった外出着として着用されます。一般的には、結婚式などのフォーマルな場での着用は難しい着物の種類です。
小紋や着物などのカジュアルな伝統的着物を楽しむ方は、1枚は欲しい着物ではないでしょうか。
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