牛首紬の見分け方と証紙

牛首紬(うしくびつむぎ)は1000年以上前が起源といわれる伝統があり、丈夫な生地をもつ紬織物のひとつです。

目次

牛首紬の証紙付を買取しました

花文様の夏牛首紬のお着物を査定いたしました。夏物の着物は数が少なく、さらにその中でも牛首紬は珍しいお品です。証紙もついており状態もよく、大切にされていたのが伺えました。牛首紬とはどのような紬で、いくらで買取されるのかご紹介いたします。

牛首紬とは

牛首紬(うしくびつむぎ)は石川県の白山市で作られている織物です。1979年(昭和54年)に石川県指定無形文化財に指定され、1988年(昭和63年)には国の伝統的工芸品に指定されました。画像の証紙でも、伝承マークが確認できますね。
牛首紬の特徴は、2匹の蚕(かいこ)が作った玉繭(たままゆ)から紡ぎ出した糸を使って製織を行います。これが一番の特徴といえるでしょう。

また、釘に引っかけても釘の方が抜けてしまうという「釘抜紬(くぎぬきつむぎ)」の別名をもつほどの丈夫さも兼ね備えています。

耐久性に優れながらも通気性や肌触りのよさ、また、美しい光沢があることも多くの人を惹きつける魅力となっています。

牛首紬の見分け方

牛首紬のマーク「角印」とは?

角印は、白山工房のマークです。その名の通り牛の角の形をしています。

牛首紬の工房は白山工房と、加藤織業場がありますが、この2つの工房が牛首紬の流通を担っており、特に白山工房は着物通の方なら知らない人はいないほどです。その為、牛首紬のほとんどにこのマークを見かける為、牛首紬=角印と思われがちです。角印があれば牛首紬との判断はほぼ間違ってはいませんが、厳密には「白山工房のマーク」です。

帯につけられた角印

生地で見分ける

牛首紬は比較的密度の高さを感じる織りが特徴の一つで、結城紬のようなふんわり柔らかい紬というよりも、しっかりと締まった印象があります。しかし大島紬のようにシャリシャリした生地感とは違い(夏牛首はすこしシャリっとしますが)、所々にぽこっとした糸目(節)が入り趣が感じられます。

証紙で見分ける

証紙には「角印」と呼ばれるものが付きます。その名の通り牛の角のようなマークの事です。これが牛首紬を見分ける一番わかりやすい方法です。また、牛首紬の中にも伝承マーク、製造者のわかる証など、種類がございます。

牛首紬の染め方

牛首紬には、先染め・後染め共に存在しますが、買取でも圧倒的に多いのが先染めです。先染めは全体の1~2%ほどしかないとも言われています。

一般的には織り上がった後に染色を行う「後染め」という方法が一般的です。つまり、織物の完成後に染料を使って染色を行うため、織物自体は無地の状態で織られます。後染めの方法によって、特徴的な牛首紬の柄や模様を生み出しています。

紬と言われる種類の多くは先染めが多いのに対し、牛首紬は後染めが一般的で、特徴の一つとなっています。

後染めが施された牛首紬

牛首紬の工房は2か所のみ

数が少なく貴重となった牛首紬ですが、現在は白山工房と加藤織業場の2か所で生産されるのみとなりました

白山工房とは

白山工房は石川県白山市にある牛首紬において非常に有名な工房で、伝統を継承していきたいとの信念のもと、手織りと機械織りとどちらも生産されています。伝統的な技術を守りながら、新しいデザインや技術を取り入れた製品を生み出しています。

加藤織業場とは

加藤織業場は、明治時代に創業され、現在は四代目の加藤範義氏が経営を担っています。伝統工法を引き継ぎ一貫した手織りを続けています。そのため作られる数には限りがあります。加藤織業場では後染め加工に使われる白生地が多数作られています。

牛首紬の買取相場は?

~200,000円

牛首紬の高値査定が出るポイント

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牛首紬の反物、白生地も買取いたします

仕立てあがっていない状態での牛首紬も買取しております。反物の状態であっても、白生地の状態であっても買取させていただきますのでお気軽にお問合せください。

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